こんなこと学ぶぞ!経営学
はじめはして!神戸大学ベルカンのけいたです!
今回のブログのテーマは「学問」です!
そこで、このブログでは私が在籍している神戸大学経営学部で、学んできたことの中で特におもしろいと感じたトピックを紹介させてもらいたいと思います。
先に1点だけ、断らせてください!
これから紹介する内容は、私の年度で行われた授業で紹介されていたものです。なので、みなさんがもしも神戸大学経営学部に入学されたとしても、必ずこの内容の授業が行われるという保証はできません!ごめんなさい!
今回紹介するのは経営管理や経営組織論と呼ばれる分野からです。
少し、たとえ話をしましょう。次の状況を想像してみてください。
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あなたが目的地へ道を歩いていると目の前に大きな岩が現れたとします。その岩が道を塞いでしまっていて、あなたは先に進むことができません。
そこに、全く見知らぬおじさんが通りかかりました。おじさんも岩の先に用があるようですが、岩が邪魔で先に進むことができないようです。
[A]
お互いの目的地にたどり着くためには、この岩をどかす必要があります。しかし、厄介なことに、この岩は大きく一人ではどうもすることができません。
二人が力を合わせれば何とかなると考えたあなたは、おじさんに
「力を合わせて、この岩をどかしましょう」
と提案し、おじさんも快諾してくれました。
[B]
しかし、あなたは道の右側に岩をどかそうとしているのに、おじさんは左側にどかそうとしたりして、お互いが好き勝手に行動するので、なかなか岩を動かせません。
そこであなたは、
「2人で同時に、道の右側に岩をどかしましょう」
と提案し、おじさんもこの案を受け入れてくれました。
[C]
「せーのっ!」
と力を入れるタイミングを図りながら2人で協力して岩をどかそうとした結果、あなたとおじさんは無事、岩をどかすことができたようです。
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さて、ここで問題です。
このたとえ話で、「組織が成立」したと考えられるのは[A]~[C]のうち、どこでしょう?
理由も含め、少し考えてみてください。
考えていただけたでしょうか?
この問題に経営学の観点から答えるのであれば、正解は[C]です。
C.I.バーナード(1938)『経営者の役割』によると、組織の定義は、
「二人またはそれ以上の人間の意識的に調整された活動または諸力の体系」
であるそうです。
この定義のポイントは
(1) 組織を構成するのは、人間そのものではなく、人間が提供する活動や力であること
(2) 組織を構成する活動や力は、1+1が2ではなく、3にも4以上にもなること
(3)そのために、それぞれの活動や力が調整されていなくてはならないこと
です。
この定義から考えると、[A]の時点ではあなたとおじさんはただの他人同士なので、組織はまだありません。[B]の時点でも定義のポイントの(2)と(3)を満たしていないので、組織とはいえません。[C]の時点ではじめて(1)~(3)を満たした「組織が成立」したと考えられます。
いかがだったでしょうか!
経営学の魅力の1つは、こうした考え方を身に着けることで、自分の身の回りの事象に対する認識や理解が深まることだと思います!
このブログがきっかけで経営学に少しでも興味を持っていただけたらうれしいです!
以上、「学問」についてけいたがお送りしました!
次回更新予定は1月22日!お楽しみに!
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